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口どけが特長の鹿の子餅

富山の鹿の子餅の特徴

富山の和菓子、「鹿の子餅」をご存知でしょうか?
見た目は真っ白な立方体のお餅に、小鹿の背中の模様のようにぽつぽつと金時豆が散らばっている和菓子です。
白いお餅は、一目見ただけでもふわふわとした柔らかさが伝わってきます。
それはまるで山に積もった淡雪のようで、触っただけで溶けてしまいそうな繊細な和菓子となっています。

この鹿の子餅の最大の特徴は、くちどけの良さです。
口の中に入れたら次の瞬間溶けて消えていきく、まさに見た目と同じく淡雪のようなくちどけです。
お餅なのにすーっと溶けていくのが不思議で、気付けば次のひとつを手に取っていること間違いありません。

この軽いくちどけにアクセントを添えているのが、蜜で煮含めて作られた金時豆です。
口の中で溶けていく淡雪のようなお餅の中に金時豆を見つけた時には、喜びを感じます。
金時豆の上品な甘さとちょうどいい歯触りが鹿の子餅をワンランク上の和菓子に引き上げています。

この金時豆は、なんと3~4日もかけて蜜を煮含めて作られています。
手間暇かけて作られた金時豆がお餅を引き立て、また一方でお餅が金時豆を引き立てるという、とても良いコンビネーションを感じることができるのではないでしょうか。

鹿の子餅の歴史・由来を紐解くと

鹿の子餅を販売しているのは、「富山不破福寿堂」です。
昭和35年に創業して以来、鹿の子餅を看板商品として地元の人を中心に親しまれてきました。
現在では、高岡本家から分家して独立営業を行っています。

鹿の子餅は普段からいただくお菓子としてはもちろん、お祝い事がある時に好んで食べられてきました。
通常の白い鹿の子餅と、特別仕様のほんのりピンクに染められた鹿の子餅を並べて紅白にしたものは、お祝い事があった時の手土産にぴったりです。
紅白の鹿の子餅がお祝いの場面に花を添えてくれるだけでなく、上品な味わいは幅広い世代に喜ばれます。

また、脱酸素剤が入れられた袋詰めとなっているため、お餅なのに開封しなければ1週間日持ちするのも嬉しいものです。
開封後は、2~3日以内に食べるようにしましょう。

鹿の子餅の原料はとてもシンプル

鹿の子餅は、いたってシンプルな原料で作られています。
お餅は富山県産の「新大正餅米」を、金時豆は北海道産のものを使用しています。
そのほかは、砂糖と卵白、水あめ、でんぷん、トレハロースのみです。
トレハロースとは天然の甘味料のことで、上品な甘さで素材の味を引き出します。

このシンプルな原料を熟練の職人技によって、鹿の子餅に変えていきます。
原料がシンプルだからこそ、ごまかしは利きません。
本物の味を是非自分の舌で味わっていただきたいと思います。