世界最高峰の山の名前をつけたお菓子
「モンブラン」というと普通の人は栗を使ったお菓子の方を思い浮かべることと思いますが、山登りやアウトドアが趣味という人の場合それは別の意味を先に思い浮かべることが多いようです。
というのも「モンブラン」という名称はもともとは世界最高峰とされるアルプス山脈の名前からつけられたものであるからです。
モンブランはフランス~イタリアの国境にかけて存在する山脈なのですが、お菓子のモンブランの原型を作り出したフランス人パテシエの妻がイタリア人であったということから、考案したお菓子の名称を「モンブラン」としたことからこの名前が定着していきました。
山脈の名称を使用していることもあってお菓子はうず高く盛られるという形をしていることが特徴で、開発をした当時からペースト状にしたマロンを積み上げるというスタイルがとられています。
日本では独自の発展をしたモンブラン
日本における洋菓子のほとんどがそうであるように、モンブランも国内で作られるようになってから独自の進化をしていくことになりました。
もともとのモンブランは卵白を焼いたメレンゲの上にクリームを絞ってからマロングラッセをペースト状にしたものを盛り付けるという方法が取られていたのですが、日本ではマロンケーキをベースにしたオリジナルな形となって使われるようになりました。
日本のモンブランの祖と言われているのが迫田千万億という人で、この人がフランスを旅行したときにモンブラン山脈を見てこの名前を店名にしたいと思いついたことが始まりになっています。
ですのでヨーロッパでのモンブランと日本のモンブランは一見同じもののようで全く別のルートから進化していったスイーツと言ってもよいのかもしれません。