もとはスペインのお菓子だった「チュロス」
日本において「チュロス」が人気になったきっかけといえばやはり何と言ってもTDRで販売されるようになったことでしょう。
東京ディズニーランド内で食べ歩きをするときの定番メニューになっているのがミッキーチュロスで、横から見るとミッキーの形になっているまっすぐなチュロスは園内で沢山の人が持ち歩いているのを見かけます。
日本においては比較的最近になって知られるようになったイメージのあるチュロスですが、実はその歴史は非常に古くオスマントルコがスペインに攻め入った時代にできたと言われています。
ミッキーチュロスはミッキーマウスの顔の形をしていますが、本家のチュロスは星型の型を使っており絞り器から出された生地をそのまま油で揚げ、はちみつや砂糖、シナモンのパウダーを最後にかけて食べます。
今もスペイン国内では沢山のお店で取扱をされており、朝食用やお酒のおつまみとしてよく食べられています。
なお日本ではあまり多くありませんが、スペインではオスマントルコの時代に一緒に国に入ってきたチョコレートをつけて食べるという方法が一般的です。
チュレリア、チュロテリア、チョコラテリアといった名称のお店はスペイン国内ではチュロスを扱う専門店で、日本で人気のバル(居酒屋)でも必ずと言ってよいほどメニューに加えられています。
それぞれの国ごとにアレンジが違うのが特長
本家はスペインにあるチュロスですが、日本において一般的に販売されているのは主にアメリカに伝わってそこでアメリカンナイズされた「アメリカンチュロス」です。
そのアメリカのチュロスももとはメキシコを経由して輸入されているので、かなり長い旅をしてようやく日本にたどり着いたお菓子と言ってもいいでしょう。
スペインのチュロスはその後大航海時代に侵略をしていったラテンアメリカにも伝統的に残されており、ブラジル料理店などでもチュロスを見かけることがよくあります。
そもそも「チュロス」という言葉は「誰でも簡単に作れる」という意味を持っているので、ヨーロッパの伝統菓子のように職人にならないと作ることができないということもなく、気軽に作って食べられるお菓子として世界的に広がっていったのです。
日本においてはチュロスはパン屋さんで扱われていることが多いようで、中にはほとんどドーナツと区別が付かないような形になっていたりもします。
持ち込まれる国ごとにアレンジ方法が違うというのもチュロスの特長であり魅力です。
時々「チュロス」と「チュリトス」どちらが正しい名称かという疑問を見かけますが、「チュリトス」はジールハウスという会社が日本で輸入販売をするときに取得した商標名です。