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スコーン

スコーン

スコットランドを代表する家庭菓子

よく「イギリスにはうまいものがない」といった言われ方がされますが、お菓子においてはそれは全く当てはまりません。

イギリスといえばティータイムの習慣で、そのときにお茶と一緒に食べる軽食としてお菓子づくりは大きく発展していきました。

イギリス発祥のお菓子の大きな特徴は各家庭で作ることができるものが多いということと、地域によって代表的なお菓子の種類が異なっているということです。

日本で「スコーン」として販売されているものは正確には「カントリー・スコーン」と言われるもので、イギリス北部のスコットランド地方で誕生したとされます。

スコットランド地方は緯度が高く北極に近い場所にあることから寒さが厳しく、育つ穀物の種類が限定されてしまいます。
そのため冷涼の地でも育つ「オーツ(オートミール)」が主食として食べられており、これを使用したお菓子が多くあります。

また自然環境に恵まれていることから木の実や果物を多く採取することができ、ジャムにしたりナッツをお菓子に入れたりして保存期間を長くする方法がよくとられます。

シンプルな味わいのスコーンはお茶の時間に出される最も有名なお菓子で、おやつというよりも食事のかわりとして食べることが多かったといいます。

長らくスコットランド地域の伝統菓子として作られてきたスコーンですが、鉄道が開通することで首都ロンドンなどにも手軽に運ばれるようになり、人の出入りも増えたことでイギリス全土で作られるようになりました。

紅茶専門店で本式スコーンを食べましょう

スコーンをよりおいしく食べるなら、なんといっても紅茶専門店に行くのが一番です。
紅茶専門店として営業している喫茶店のほとんどはメニューにスコーンを置いているので、お気に入りの紅茶とともに本格的なスコーンを試してみてください。

コーヒーでもいいような気がしますが、やはりスコーンといえば紅茶が一番しっくりくる組み合わせなので普段はコーヒー派の人もスコーンを食べるときには紅茶にすることを強くおすすめします。

スコットランド本式のスコーンの食べ方は、まず食べやすいように上下で2つに裂き、その中にジャムとクロテッドクリームをたっぷりと塗ります。

クロテッドクリームとは英国のロッダ社が販売している脂肪分60%以上の生乳のみで作られるクリームのことです。
バターのような濃厚さと生クリームのようななめらかさの両方があることが特長で、シンプルなスコーンの味わいをより深くしてくれます。

ダイエットが気になる人はつい量を加減してしまうところですが、スコーンを食べるにあたってはこれでもか!というくらいたっぷり山盛りにした方が本来のおいしさを堪能できます。